子どもがいれば幸せだった?

子どもがいない・・・

2013年02月15日(金)

Hさんが亡くなりました。つい数日前、虫の知らせというのかなんなのか、終業間際になって「ちょっとHさんが気になるから、様子見てくる」とT看護師さん。「明日でもいいんじゃない?」と別の職員に言われたけれど振り切って出かけて行きました。10分後、「大変なことになっている」という携帯電話があり駆けつけると、Hさん、糞尿まみれになって倒れているではありませんか。救急車を呼んで病院に運びなんとか一命を取り留めたと思ったのに、それから3日も経たずに容態が急変し、誰に看取られることもなく亡くなってしまったのです。急性心不全という診断でしたが、ほんとうのところはわかりません。いろいろな病気を持っていましたから。

病院に運ばれた翌日、様子を伺いに病室に行った時には意識もあり「良くなってもサ、誰も頼りになる人がいないんだよね。このまま死んじゃうのかなあ。」と、細くやせ細った手をふとんの上に置き、虚ろなまなざしで天井を見つめていました。「元気になってください。退院されたらみんなで力になりますから。」と言うと「お願いしますね。」と言っていらしたのに。

奥さんは数年前に亡くなり、子どもさんもいないので、身寄りは兄弟姉妹だけです。でもつきあいはほとんどなく、85歳の老人が一人ぽつりと暮らしていました。「子どもがいればなあ」とお会いするたびに口にされていたけれど、Hさん・・・子どもがいればもっと孤独を感じていたかもわかりませんよ。人間って「一人で生きて一人で死んでいく」ことを覚悟しながら生き抜くことのほうが、よほど往生できそうな気がします。たくさんの高齢者に接し、たくさんの介護の現場を見て、そう思うことがしばしば。


QLOOK ANALYTICS