娘の家で介護されても気持ちは楽じゃない

娘の家もラクじゃない

2011年06月03日(金)

母は5年間、私の家で生活していました。でも私は介護できること、母と一緒にいられることを幸せだとは思ってはいませんでした。あの時の生活が懐かしく、また母がいとおしく思えるのは今になってのことです。夫とずっと二人だけで気ままに生活してきたこともあって、私たち以外の人間の存在が案外大きく感じられました。いつも誰かがいるという生活に馴染むことができなかったのです。子供でもいれば、あるいは義父母や祖父・祖母などと暮らした経験があれば、それほど大変だとは思わなかったでしょうが、二人の生活に侵入者が現れた、そんな気持ちになっていました。

一般的に、娘の家で介護されている親は幸せだと言われますが、案外そうではありません。娘の夫はやはり他人なのです、だから母は人一倍気を使っていたように思います。どんなに「いい人」であっても、あるいは「いい人」であればあるほど遠慮してしまうのかもわかりません。もちろん、うまくいっている家庭もあるとは思いますが、これは私の経験だけではないのです。娘のところで生活している高齢者の方に伺うと口をそろえて「気楽なんかじゃありません、面倒をかけているって思うと申し訳なくて」と言われます。今思うと、肩身の狭い思いをしていた母がかわいそうでなりません。自分には住むべき家がない・・・そんな気持ちでいたのではないでしょうか。


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