母の病気をきちんと治療しようとしない医師たち

母の病気と医師

2011年06月08日(水)

母には心臓肥大と高血圧という持病がありました。40代のころに発病し、それ以来何十年も病院通いをしていましたが、それ以外の病気といえば風邪ぐらい。心臓肥大も、これでよく生きている、もってあと数年と医師から言われていましたが、どっこい、それから何十年も悪化するはありませんでした。よほど強い生命力を持っていたのでしょう。

ところが亡くなる数年前(認知症の症状が表れてから)から、病名のわからない「病気」に何度か罹患しました。症状ははっきりしているのに原因も病名もわからないのです。「目の前が真っ暗で見えない、目が見えない」と訴えた時には眼科に連れていきましたが、原因はわかりません。「見えているんじゃないですか?」と医師は言います。そんなはずはない、脳に何かあったら大変だからと内科にも連れて行ったのですが、そこでも特に原因はないと言われ、薬ももらわずに帰ってきました。しばらくして症状は治まったようですが、やはりなにかしら脳に異常があったのではないかと今でも思います。

それから血尿。オムツが真っ赤になってしまうのです。内科に行きましたが、泌尿器にも腎臓にも問題はなく原因がわからないと言います。子宮などに問題があるのかもしれないから婦人科に行くようにと言われ、とある病院に行きましたが、その時にはまったく知恵がなくて「産婦人科」に行ってしまいました。後からネットで調べると、産婦人科というのは妊娠に関する専門病院で、婦人科系の病気の対応にはふさわしくないのだとか。そこの病院の先生は氷のような表情をした人で、診察時の母の様子を思い出すたびに胸が詰まります。

80歳を超えてからというもの、かかりつけの医師まで「ここまで生きたのだからもういいでしょ」と言うようになり、病気をしっかり治そうという意欲を示さなくなりました。どの病気もたぶん詳細に検査をすれば何かしらわかったのではないでしょうか。医師たちは投げ出していたのです。母と病院に行った日々。母の不安げな表情を思い出しては、「棄てられてしまった命」という言葉を思い浮かべてしまいます。母を絶対に助けるゾ・・・と思わなかった自分を責めながら。


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