二世帯住宅は考えもの。親が高齢になったらどうする?どうなる?

二世帯住宅、ちょっと待って!

2015年01月03日(土)

明けましておめでとうございます。年明け早々ですが、元旦の新聞を広げ、一面を使っての広告にちょっと考えさせられてしまいました。その内容は「今年こそは二世帯住宅を・・・」といったものでした。

二世帯住宅をお考えの子どもさんたち、ちょっと待って!そして、二世帯住宅をお考えの親御さんもちょっと待って!二世帯住宅の結末が幸せとは限りませんよう。

地域には、売り出してからそろそろ20年になろうとしている住宅地があります。もともと山林を切り拓いた郊外で、交通の便のあまり良い所ではありませんが、それでも家の売り出し価格は平均して5000万円ぐらいでした。二世帯を想定した広い家が売りで、入り口が別々になっていたり、一階、二階にそれぞれ台所やお風呂のある家もあります。売り出し当時、親世帯が60代、子世帯が30代ぐらいというケースが多かったようです。親が退職金を使って購入費の大半を負担し、その代わりに老後の面倒を見てもらおうと算段されていた方も結構いました。・・・が、親がいよいよ高齢化した今、二世帯であることが子の負担となり、さまざまな問題が起き始めています。

子は50代ぐらいですからまだまだ仕事をしている年齢で、最近は夫婦共働きが多いので、日中は高齢者だけが家に残されることがあります。親は食事を作ったり、買い物をしたりすることが大変になっているので、子が食事の準備をしていってくれなければ、食事を抜くか、家にあるパンを齧っているか、歩ける範囲にコンビニがあれば、弁当を買いに行くという方も少なくありません。風呂も見守りなしでは入れなくなっているのに、子の負担になると思って言い出せず、数ヶ月入浴をしていないというケースも散見します。

これに認知症などが加わると、家中がパニックになります。仕事で疲れて帰ってきてみたら、トイレを詰まらせて家中水浸しになっていたり、排便の始末ができずにあちこちの壁に便を手でこすりつけた跡があったり、徘徊が始まったけれど、会社を休めないしどうしよう・・・といった具合です。長男の妻がヒステリー状態になって私たちの職場に飛び込んできたこともあります。「一緒になんて生活できない、施設に入れたい!」と。二世帯住宅を選んだのは双方承知の上だったのに、こんなことになるとは。

親は退職金のほとんどを家の購入費に当ててしまっていますから、自立しようにも、施設に入るお金や、生活を不自由なく過ごすための援助を、外部に全面的に依頼するほどのお金は残っていません。子に依存する以外方法がないのです。

老後は子どもに・・・この発想はやめたほうが懸命です。老いて大変になれば、介護保険をうまく使えばなんとか生活をしていくことはできますし、最近は民間のサービスも充実してきています。所詮人間は一人、子は子の人生があると割り切って老後の生活を設計する必要がありそうです。ただし、そのためにはそれ相応のお金が必要です。退職金を二世帯住宅の購入に当てるか、それとも、いざという時に自立できるよう貯めておくか、親子でよ~く相談されたほうがよさそうです。


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