被災地での親の介護と子世代の生活の建て直し

被災地での親の介護

2011年07月22日(金)

3.11の大震災から4ヶ月が過ぎました。まだまだ放射能の心配は続いていますし、被害に遭われた地域では、農業や水産業、畜産業などの建て直しのメドも立っておらず、住民の方たちはさぞ辛い日々を過ごされているのではないかと思います。私の住んでいる地域も被災地から200キロほど離れていますが、放射能汚染の数値が思うように下がらず、心休まる日がありません。それでも私たち家族は健康ですから、なんとかこの苦境を乗り越えなくちゃという気持ちで頑張れます。でも、もし介護の必要な母がいたら・・・心の負担はさらに大きくなり、ちょっとした絶望感に陥っていたかもわかりません。

被災された方の中にも介護が必要な方がかなりいらっしゃったはず。避難区域に指定されていても、親の介護のためにその地を離れられないという話も耳にします。福祉施設も被害に遭っていますから、要介護者をすべて引き受けることもできず、かといって、学校の体育館なような場所で親を介護するというのもとても無理な話で、劣悪な環境の中で命を落とされる高齢者もいらっしゃるとか。こういう状況になるとなおさらはっきりわかることですが、福祉に対する取り組みが日本はこれまでなおざりにされてきたような気がします。

震災後、要介護者をただちに被害のなかった地域に搬送するための施設を準備することは、決して不可能ではなかったように思います。簡易の施設なら、日数も建築費もそれほどかからないはずです。既存の施設は手一杯の状態ですから、たとえ少人数でも他の地域の方を受け入れれば、これまでの入居者に対する介護が手薄になってしまいます。もし既存の施設を利用するのであれば、臨時職員の増員をただちにはかることで問題はある程度解消できたでしょう。それが一番手っ取り早い方法だと思いますが、国はそうした措置もまったく取ろうとはしていません。

致命的なほどの被害に遭い、自分の生活を建てなおすだけでも容易ではない現状の中で、さらに親の介護が必要となれば身動きが取れず、途方に暮れてしまうのも無理からぬ話です。地域によっては親の介護は子の当然の義務、どんなことがあっても親の面倒は見なければならないという、そんな考え方があるかもわかりません。でも、まずは子世代が身軽になって、一日も早く生活の建て直しをはかることが重要なのではないかと思えてなりません。苦しい現況から一日も早く抜け出すことで、親の介護も思う存分してあげることができるのですから。


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