母が今生きていたらしてあげたい孝行

孝行したいのに母はなく

2011年08月09日(火)

母がもし生きていたら何をしてあげたい?時々そんなことを考えます。生きていた時に一番してあげられなかったこと、それは心から優しくすることだったと思います。だから、うんと優しくしてあげたい。母が安心できる言葉をたくさんたくさんかけてあげたい。「長生きしてね。いつまでも生きていてね。」そう言ってあげたい。

母の介護に明け暮れていた時には、母の存在が煩わしく思えてしまうことがたびたびでした。母と時間を共有していられるのはせいぜい一週間。一週間を超えると精神的に追い詰められたような感じになり、制御できないほどの苛立ちを覚えることがありました。そうなった時には主人を誘って飲みに出かけるなどして、なるべく心を解放させるようにしていましたが、それでも心の底から解放された気分になることはできません。楽しいことが大好きだった母をひとり家で留守番させていることに対する罪悪感と、今頃ひとりベットの上で何を考えているのだろうという思いで、落ち着かないのです。

そんなことが重なり、ついにうつ病の一歩手前まで追いつめられてしまいました。最悪の状態から切り抜けることができたのは、福祉のことは福祉のプロに任せよう、介護は割り切って考えよう、自分が壊れてしまう前に、デイサービスやショートステイを積極的に利用してみよう、そう思ったからでした。精神的に追い詰められる時間が減るにつれ、母と過ごす時間も苦にはならず、デイサービスの送迎車から降りてくる母がとても愛おしく感じられたりしたものでした。でも残念ながら、それでもなお心から母を迎いいれようという気持ちにはなれませんでした。

今なら・・・送迎者から降りてくる足元のおぼつかない母を抱きしめてあげることでしょう。そしてコトあるごとに、「長生きしてね、いつまでも生きていてね」と言ってあげられると思う。母亡き今、あまりに遅い親孝行の気持ちで胸がいっぱいです。


QLOOK ANALYTICS