米沢富美子さんの老々介護にみる親子関係

米沢富美子さんの老々介護

2011年09月12日(月)

昨日の読売新聞に、物理学者で猿橋賞を受賞された米沢富美子さんの「老々介護」の話が掲載されていました。米沢さんは今年73歳で妹さんが70歳。93歳になる要介護度5のお母さまは現在大阪で妹さんと二人暮らし。米沢さんは東京から大阪まで新幹線で介護に通っているそうです。でも、そろそろ大阪と東京の行き来がきつくなってきているし、妹さんも「もうだめかもしれない」と初めて弱音を吐かれたとか。これが「老老介護」なんですね。

ホームヘルパーさんに毎晩来てもらうようにしてから、介護はずいぶん楽になったそうですが、楽になるためにはそれなりの介護費用がかかる。そのお金も馬鹿にならず、時に将来が不安になるそうですが、いざとなったら家を売ればいいと最近腹を括ったとかでサバサバ。写真を拝見すると屈託のない笑顔で、深刻な介護問題を抱えているようにはとても見えません。学問に対する能力だけではなく、深刻な状況を深刻ではない状況に脳内で置き換える能力にも恵まれているのかもわかりません。ご本人は今の状況を「朗朗介護」と銘打っていらっしゃる。

戦死した父親に代わって4人の子供を育ててくれた母親。物理の道に進んだのも、数学が得意だった母親の影響だったそうですから、米沢さんにとっての母親はきっと特別な存在なのでしょう。介護というのは、何々をしてくれたから介護をしてあげよう・・・といったものでは決してありませんが、それでもやはり、元気な時に子供とどういう親子関係を築いてきたかが、子の親を介護する姿勢に大きく影響してくるのは否めないような気がします。今の様子から察するに、米沢さんとお母様との関係はきっと恵まれたものだったのではないでしょうか(他人の家庭のことはわかりませんが・・・)。


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