親の介護にかかる費用と子供の経済的負担

介護にかかる経済的負担

親の介護では身体的、精神的だけではなく、経済的な面でも子供に大きな負担がかかることがあります。親が自分自身の老後を見据えて準備資金を用意していれば問題はありませんが、そうでない場合には、子供は月に相当額の経済的負担を強いられることがあります。経済的な不安は、介護する側とされる側の相互の関係を悪化させてしまったり、介護貧困といった重大な問題を引き起こすことがありますから、行き詰ってしまう前に公的支援を受けるなどして、負担をなるべく軽減できるよう工夫してみましょう。

介護の経済的負担への不安

2009年に電通が実施した 「親の介護が必要になった時に心配なことは何か」という意識調査では、男女全体の約7割が「精神的な負担が増えること」を不安材料として挙げました。 男性に関しては「経済的な負担が増えること」、「どれだけ費用がかかるのかがわからないこと」といった経済的な不安が上位を占めます。子供などの教育費などで家計が圧迫されているところに、さらに介護の費用がかかるとなれば、家計を支えている男性にはかなりの負担がかかります。最近では介護を理由に、離職をしたり転職する男性も増えてきており、それに伴う経済的困窮も社会問題になっています。


介護にどのぐらいの費用がかかるか

介護期間は平均して3年10か月、介護にかかる費用は、施設利用や公的支援の利用など、利用するものによってかなりの違いはあるものの、ほぼ月額5万円が平均的な数字となっています。年間では60万円かかることになりますが、その他の諸経費を加えると、最低でも一年間に約100万円が必要とされています。

施設を利用する場合には、介護の度合いや経済的な事情などから「特別養護老人ホーム」「老人保健施設」「介護型療養病床」「ケアハウス」「グループホーム」「有料老人ホーム」などを利用することになりますが、いずれの施設であっても、食費などを含め、最低月額10万円~20万円かかると考えておかなければなりません。親が老後を見据えて、介護資金などを準備をしていれば問題はありませんが、そうした準備がなければ、子が経済的な負担をすることになります。遠く離れている親の介護であれば、さらに交通費や通信費が、自宅介護の場合には、自宅の改修費用などが必要になってくることも念頭に入れておきましょう。


介護費用は誰が負担するか

介護をすべて一人で背負い込んでしまえば、心身のみならず、経済的にもいつか破綻してしまうことになりかねません。兄弟姉妹がいる場合には、親の介護は交互にすること、経済的な負担については、事情がないかぎり均等に分け合うことなどの約束を取り付けておくことが大切です。家庭の事情などから介護に関われない兄弟姉妹には、介護にかかる費用を多めに負担してもらうことで不公平感が軽減されることがあります。後々のトラブルを避けるためにも、しっかりと話し合いをしておくようにしましょう。

介護費用にはまず親の預貯金などをあてていきますが、親が準備をしていなかったり、介護の段階で不足していった場合には子世代が負担しなければなりません。経済的に苦しい時には介護ローンなどもありますので、お住まいの近くにある社会福祉協議会などを訪ね、公的支援を受ける方法などを相談してみましょう。


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イラスト・わたなべふみ

ボテちゃんです。社会福祉士とホームヘルパー2級の資格を持っています。親の介護に悩む方のためのサイトを作りました。お役に立てれば幸いです。当サイトについてのご質問等は下記アドレス宛、メールをお願いします。

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