親の介護で後悔しないために

親の介護で後悔しない

自分を追い詰めてしまう前に、詰められてしまう前に、公的支援による福祉サービスを利用しましょう。ヘルパーやショートステイ、デイサービスなどの公的介護サービスを上手に利用することで、時間的にも精神的にも余裕ができるようになります。愛憎半ばの苦しい介護が終わった時、もっと尽くしてやあげれば良かった、あんなことを思わなければ良かった、しなければ良かったという後悔は、自分をことさら苦しめることになります。介護に悔いを残さないように、後悔をしないためにも、可能なかぎりの福祉サービスを利用してみましょう。

人生の折り返し点で起きる介護問題

介護する世代は40代から60代ぐらいまでで、介護を担うのは主に主婦層が中心になります。この年代の女性は、子育てを終えてやっと自分の人生が生きられる、そう思い始める時期とも重なります。人生のちょうど折り返し地点で親の介護をしなければならなくなったら・・・。介護をしてあげたいという気持ちと絶望とが、交互に心によぎるのではないでしょうか。親の介護は、「親孝行」の気持ちだけでできるものではありませんし、ましてきれいごとだけで済むものでもありません。

もちろん親の思う気持ちがなければできませんが、最初は意気込んで親の介護を始めたものの、いつしか無間地獄の中にいるような気持ちになり、いつまで続くかわからない介護に疲れ果て、平静ではいられない自分に直面したりするのです。思ってはいけないことを思ってしまったり、やってはいけないことをやってしまったり。それは後々、大きな後悔となって自分を苦しめることにもなります。


虐待と介護放棄

何年続くのか予想することができない、先行き不透明な介護。これから先、どうなるのだろうという不安は、あせりやイライラにつながります。そうした苛立ちの矛先が介護している親に向けられると、人生の邪魔をする憎い親という感情になり、虐待や介護放棄という深刻な問題を引き起こすようになります。

2003年度に厚生労働省は、家庭内の高齢者虐待の全国調査をしています。それによれば、虐待された高齢者の半数以上が介護放棄を経験しており、虐待や介護放棄の対象となった高齢者の1割以上が、生命の危機にさらされているのだそうです。そもそも、虐待と介護放棄は深く関連していて、たとえば、食事を満足に与えない、排泄物まみれのおむつの交換をしないなどといったことは、虐待であると同時に介護放棄にもあたるのです。


後悔する前に

数ヶ月、長くても2年、3年で終わるだろうと思って始めた介護。ところが最近は、医学の進歩もあって、10年以上に渡って介護を続けている家庭も少なくありません。いつまで介護を続けなければならないのかといった不安と不満は、やがて、介護している人の心を蝕むようになります。

精神的に追い込まれると、すべてが悪い方向にしか考えられなくなってしまいます。当初の親孝行気分はどこへやら、次第に愛が憎しみに変わり、挙句の果てに虐待に走ったり、極端な場合には、殺人事件や心中などといった悲劇に発展することさえあるのです。介護から逃げられない・・・そういう気持ちになり始めたら行動してください。福祉の専門家に、今すぐ、何をすべきなのか、何ができるのか相談しましょう。介護が終わった時に後悔の気持ちで苦しまないためにも、公的支援を上手に利用して、介護を乗り切ってください。


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イラスト・わたなべふみ

ボテちゃんです。社会福祉士とホームヘルパー2級の資格を持っています。親の介護に悩む方のためのサイトを作りました。お役に立てれば幸いです。当サイトについてのご質問等は下記アドレス宛、メールをお願いします。

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