親の介護のために離職や転職をしなければならない

親の介護で離職・退職

フルタイムで仕事をしている人に親の介護問題が降りかかると、時間的にも肉体的にもかなりハードな生活が強いられるようになります。その結果、離職を迫られたり、あるいは介護のできる職場に転職しなければならなくなることがあります。仕事と介護の両立というのはなかなか難しいことだと思いますが、40代・50代での再就職は不利ですし、介護が長期に渡ると、経済的にも苦しくなってしまいます。できるだけ公的支援を活用し、介護負担を最小限にとどめながら、仕事を継続してゆく方法を取ることが望まれます。

介護のための離職・転職が増えている

親の介護のために仕事が続けられなくなり、離職したり転職する人が増えています。総務省の『就業構造基本調査』によれば、2006年10月~2007年9月までの1年間で、144,800人が家族の介護や看護を理由に離職や転職をしています。特に女性の離職・転職は全体の82.3%を占めており、前年の同期より4割増加、過去10年間でもっとも多い数字となっているそうです。

介護を理由にした離職・転職は女性にかぎったことではありません。介護が必要な高齢者の増加に伴い、男性も25,600人が介護のために離職・転職をしていて、これは9年前と比較して、2.1倍増加していることになります。


いったん離職すると再就職は難しい

介護される側の親が70代であれば、介護する側の子世代は40代から50代がもっとも多いことになります。一年ぐらいで再び働けるようになるだろうといったん離職をしたり、年収が減ることを覚悟で、介護のできる緩やかな条件の職場に転職したものの、介護が長引いて予想以上の出費がかさみ、挙句「介護貧困」に陥ってしまうケースも見られます。

40代・50代以上になると、いったん離職してしまうと再就職はとても難しくなってしまいます。できることなら仕事はそのまま継続し、公的な支援を受けるなどして介護負担を減らしながら介護を続けてゆく方法を模索したほうが賢明かもわかりません。


離職・転職をする前に

仕事を続けながら親の介護するには、公的支援を積極的に利用したり、老人施設やさまざまな在宅サービスを受ける方法があります。そうしたサービスを利用しても介護負担がゼロになるわけではありませんが、介護と仕事を両立させるためには、介護負担を少しでも軽減させる方法を講じなければなりません。

その他、「介護休業」を活用する方法もあります。「育児・介護休業法」は、離職・転職による介護者の経済的リスクを避けることを目的に、2005年に施行されたものです。日数の制限などがありますが、活用してみてはいかがでしょう。


介護休業法について

介護休業法というのは、仕事を持つ人が、介護の必要な家族のために休業することができるという制度で、休業中は「介護給付金」が支給されます。両親および配偶者の両親であれば、介護休暇を取得する上での被介護者として認められていますから、利用することができます。ただし、介護休暇を取得できる日数は、通算93日までしかに認められていません。介護はいついつまでに確実に終わるというものではなく、長期に渡ることがしばしばです。休暇を一度に使ってしまうのではなく、日数をうまく配分して効率的に利用するのがコツかもわかりません。

介護休業についての扱いは会社によって異なりますので、勤務先に確認してみましょう。介護休業取得率は2006年の段階で1.5%でしたから、まだまだ、ごくわずかの人しか利用していません。そうした状況を考えると、会社にも言い出しにくいといった面があるかもわかりませんが、「権利」と割り切って積極的に利用してみましょう。


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イラスト・わたなべふみ

ボテちゃんです。社会福祉士とホームヘルパー2級の資格を持っています。親の介護に悩む方のためのサイトを作りました。お役に立てれば幸いです。当サイトについてのご質問等は下記アドレス宛、メールをお願いします。

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